院外活動スタッフコラム

お子さんの「痛い!」、それって成長痛? それとも…? ~大切な成長期の痛みとの向き合い方~

2025.11.27

😥「うちの子、最近よく足を痛がる…」親御さんの心配

「最近、うちの子が『膝が痛い』『かかとが痛い』とよく言うんです」 「スポーツを頑張っているから仕方ないのかな?」 「よく聞く『成長痛』だろうか…」

お子さんが痛みを訴えると、とても心配になりますよね。

特に活発に運動をしているお子さんの場合、「練習を休ませるべきか」「病院に行くべきか」と悩まれる親御さんは少なくありません。

その痛み、もしかしたら単なる「成長痛」ではなく、専門的なケアが必要なサインかもしれません。

 

🤔「成長痛」と「成長期スポーツ障害」はどう違うの?

お子さんの痛みの原因として、まず「成長痛」を思い浮かべるかもしれません。

・成長痛とは? 夕方から夜間にかけて痛みを訴えることが多く、朝になると治まっているのが特徴です。

病院でレントゲンなどの検査をしても特に異常は見つからず、痛みの明確な原因は分かっていません。

多くの場合、一時的なもので、成長とともに自然と治まっていきます。

しかし、注意が必要なのは、この「成長痛」とよく似た症状でも、実際には治療が必要なケースがあることです。

 

⚠️ 知っておきたい「成長期スポーツ障害」

お子さんの痛みの背景には、「成長期スポーツ障害」が隠れていることがあります。

 

成長期スポーツ障害とは?

これは、お子さんの体が大きく成長する時期に特有な、骨や軟骨、筋肉などに起こるトラブルの総称です。

特にスポーツの練習などによる「使いすぎ(オーバーユース)」が主な原因となって起こるケースが多いといわれています。

 

なぜ成長期に起こりやすいの?

特に骨が急激に伸びる小学校高学年から中学生にかけて、スポーツによる障害は発生しやすい傾向にあります。

この時期、お子さんの体は「骨の成長スピードに、筋肉や腱の成長が追いつかない」というアンバランスな状態になりがちです。

筋肉や腱が硬い状態でスポーツを続けると、その付着部である成長期特有の柔らかい軟骨部分(骨端線)に、繰り返し強い力がかかってしまいます。

その結果、軟骨が炎症を起こしたり、場合によっては剥がれてしまったりすることがあるのです。

【代表的な成長期スポーツ障害】

オスグッド・シュラッター病: 膝のお皿の下の骨が出っ張って痛む。

・シーバー病(セーバー病): かかとの骨の付着部が痛む。

・野球肘: 投球動作の繰り返しで肘の内側や外側が痛む。

これらは、明確な原因(使いすぎ)があり、検査でも異常が見つかるため、「成長痛」とは異なり適切な治療とリハビリが必要です。

 

🩺 なぜ「ただの痛み」と放置してはいけないの?

もしお子さんの痛みが「成長期スポーツ障害」だった場合、「そのうち治るだろう」「我慢が足りない」と放置してしまうのは危険です。

成長期の柔らかい骨や軟骨は、大人の骨とは違ってデリケートです。痛みを我慢して無理な練習を続けると、症状が悪化してスポーツを長期間休まなければならなくなったり、将来的に骨の変形などに影響が残ったりする可能性もゼロではありません。

「成長痛かな?」と思っても、痛みが続く場合や、特定の動作(走る、ジャンプする、ボールを投げるなど)で痛がる場合は、自己判断せずに専門家へ相談することが非常に大切です。

 

👩‍⚕️ 創成川通整形外科の「リハビリ」でできること

私たち創成川通整形外科では、このような成長期のお子さんの痛みに対し、診断だけでなく専門的なリハビリテーションに力を入れています。

 

  1. 痛みを取るだけじゃない、根本原因へのアプローチ

痛みの原因が「体の硬さ」や「間違った体の使い方」にある場合、ただ休んでいるだけでは、スポーツを再開したときに痛みが再発してしまいます。

💡 しゃがめない動作にも注目しています

  最近では、正しくしゃがめないお子さんが多く見受けられます。

しゃがみ動作ができないということは、身体が本来持っている関節の可動域を失い、硬くなっている状態です。

この「可動域の制限」を放置すると、スポーツや運動をきっかけに痛みが出てくる可能性が高まってしまいます。

私たちは、こうした根本的な体の状態にもアプローチし、痛みの再発を防ぎます。  

 

  1. 専門家(理学療法士)によるマンツーマンサポート

当院では、お子さんの体の状態に合わせて、専門の理学療法士が個別にリハビリを行います。  

・硬くなった筋肉をほぐすストレッチ指導  

・痛みの出にくい正しい体の使い方(ランニングフォームや投球フォームなど)のアドバイス  

・ご自宅や練習前にできる、再発予防のためのトレーニング指導  

お子さんが大好きなスポーツを諦めることなく、安心して続けられるように。

そして、痛みを繰り返さない丈夫な体づくりをサポートするのが、私たちの役目です。 

 

👟 お子さんの「痛い」は、大切な未来からのサインです

お子さんの「痛い」という言葉は、体が発している重要なサインです。

「成長痛だから大丈夫」と決めつけずに、そのサインを見逃さないであげてください。

もしお子さんの体のことで少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽に創成川通整形外科にご相談ください。

私たちスタッフ一同が、お子さんの健やかな成長を全力でサポートいたします。

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整形外科
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運動器疾患や外傷、各スポーツ障害による身体の痛みや機能障害を対象に、こどもから高齢者まであらゆる年齢層の骨関節・筋肉・神経の障害を治療します。

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設備紹介
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リニューアルオープン後、内装も綺麗になり、新たな設備を多く導入しました。

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リハビリテーション科
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加齢に伴う変形性関節症などの運動器疾患やスポーツ障害などによる疼痛や機能障害に対して、運動療法と物理療法を併用し、症状の改善および再発の予防に取り組みます。

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