院外活動スタッフコラム

気温が下がると増える「成長期のスポーツ障害」その理由と予防法 ~ 冬に膝・かかとの痛みを訴える子が増えるのはなぜ? ~

2026.9.30

「寒くなってから、練習後に膝を痛がるようになった」「かかとを気にする様子がある」――冬になると、こうしたお子さんの声が増えます。実は気温の低下は、成長期のスポーツ障害が起こりやすくなる要因のひとつです。今回は、そのメカニズムと予防のポイントについてご紹介します。

 

なぜ冬に成長期のスポーツ障害が増えるのか

実は、成長期スポーツ障害の根っこにあるのは、気温そのものよりも普段の「動作のクセ」であることが少なくありません。着地や踏み込みの際に膝が内側に入る、体幹が安定せず姿勢が崩れるといった動作の不良があると、特定の部位に繰り返しストレスが集中します。そこに成長期特有の骨の伸びに筋肉や腱の柔軟性が追いつかず、体が硬くなりやすくなりオスグッド病(膝)やシーバー病(かかと)といった障害が起こりやすくなります。気温が下がるとさらに筋肉や腱が硬くなるため、こうした負担が一段と大きくなり、症状が表面化しやすくなるのです。

 

こんな心当たりはありませんか

・着地や踏み込みの際のフォームのクセを指摘されたことがある

・練習量が多く、休養日が少ない

・ここ数か月で身長が急に伸びた

・練習後、いつも同じ場所(膝のお皿の下・かかとなど)が痛む

・ストレッチの習慣がほとんどない

いくつか当てはまる場合は、動作のクセと成長期特有の負担が重なっているサインかもしれません。

 

予防のポイント

根本的な対策としては、着地や踏み込みの際の体の使い方(動作のクセ)を見直すことが再発予防のカギになります。そのうえで、気温が下がる時期は特にウォームアップの時間をいつもより長めに取り、体幹から下肢まで血流を上げてから練習に入りましょう。太もも前後・ふくらはぎ・股関節まわりのストレッチは入念に行うことが大切です。また、練習量が急に増えるタイミング(新チーム発足・合宿など)はオーバーユースのリスクが高まるため、練習量や休養日の調整も重要です。

 

当院のアプローチ

理学療法士が、お子さんの体の状態や動作のクセを評価しながら、ケガのリスクを探ります。

・動作評価:ジャンプ・ダッシュ・着地時の体の使い方や、フォームのクセを確認

・柔軟性評価:股関節・膝・足首まわりの硬さを確認

・成長段階の確認:身長の伸びや骨の成長段階に応じた負荷の目安を確認

・練習環境の確認:競技内容・練習頻度・ウォームアップの実施状況を確認

 

このような症状がある場合は、一度医療機関の受診をご検討ください

・同じ場所の痛みが練習のたびに繰り返し出る

・押すと痛む、腫れているように見える

・歩き方がかばうような様子になっている

・安静にしていても痛みが引かない

 

よくあるご質問

Q.成長痛とスポーツ障害の違いは何ですか?

成長痛は主に夜間や安静時に、場所を特定しにくい痛みが出ることが多いのに対し、スポーツ障害は運動時や特定の場所(膝のお皿の下、かかとなど)に繰り返し痛みが出るのが特徴です。判断が難しい場合は、一度評価を受けることをおすすめします。

Q.痛みがあっても練習を続けさせてよいですか?

痛みを我慢しながら運動を続けると、症状が悪化し、長期の休養が必要になることがあります。痛みが繰り返し出る場合は、練習量の調整とあわせて早めの相談をおすすめします。

まとめ

・動作の不良に、成長期特有の柔軟性低下やオーバーユースが重なることで、スポーツ障害が起こりやすくなる

・気温の低下は、その負担をさらに助長する要因となる

・同じ場所の痛みが繰り返し出る場合は、我慢させず早めの対応が重要

・当院では動作や柔軟性、成長段階を含めて評価し、お子さんに合った予防・サポートを行う

「そのうち治るだろう」と様子を見ているその痛み、成長期の体だからこそ、早めの確認が安心につながります。ぜひ一度、当院にご相談ください。

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